NAB就業教育研究所

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所長'sファインダー

「飯を食える大人」を育て、支えることに拘る、
赤坂にあるNAB就業教育研究所所長、佐々木直人のあれこれブログ。

プロフィール

佐々木直人

1973年生。
1998年三菱商事株式会社入社。ベンチャー企業の起ち上げから中央官庁まで、国・業界を問わず様々な新規事業を担当。中途採用のスキームを提案し面接官として合否判定や育成施策の企画にも携わる。 情報戦略統括部、経営企画部を経て独立し、2011年NAB就業教育研究所を設立。 学生や若手社会人のスキル向上、キャリア形成に正面から向き合い続けている。

就活迷子防止チェックリスト

カテゴリー:就活



4月になりました。案の定、巡り巡って”就活迷子”になっている学生が随分と増えてきたような気がします。本来なら、企業分析もクイック・サーチは終わらせて、いよいよ本格的に自分のキャリア仮説が実現できそうな先を吟味していく段階だと思うのですが、ここに来て、自己分析の結果が音を立てて崩れていく様が見えたりして。 

まぁ、毎年一度は通る道ですねぇ、と言ってしまえばそれまでですが、特に今年は早い。

迷子になっていられる時間もありませんから、原点回帰してあなたの“就活対応力”をチェックしてみましょう!



ポイント1. 就活はお受験ではなく、お見合いである  

一律の試験範囲があって、一定の点数を取れば必ず合格する、というものではありません。 個社によって求める“優秀さ”も違えば、去年と今年で欲しい人材も当然変わってきます。 だから、去年通ったES(=過去問)やら4年生の合格の秘訣(=合格体験記)はまず役に立たない。あなたにはほぼ再現性がありません。逆に言えば、4年生の話は自分にも有効だと確信できるか否かを自分で判断しながら聴いてみよう。 


ポイント2. 行きたいところではなく、行くべき先を自ら選ぶ

憧れの~有名な~ゼミで自慢できる~合コンでモテる~一流の~・・・すべて、どうでもいい判断基準です。そんな社会にでて2,3年で古びるようなうわっ面の要件では無く、自分が描く“将来の幸せ像”にたどり着くために通るべきキャリアパスをたくさん見つけ出してください。

その中から、本当に自分が納得できる「行くべき先」、「夢に着実に繋がっていく進路」を納得ずくで選び獲りましょう。今年もES添削しまくってますが、”自分はこんなに御社のことを良く知ってます”、”御社のこんな素敵な方々と仕事したいです”の2本立て志望動機だらけです。
自分が長きにわたって身を預けるかもしれない先を吟味するのに、そんな軽いノリで決めてしまっていいのか? 単純に、あなた自身の物事に対する捉え方、思考の深さも伝わります。


ポイント3. 業界を、どうこういうより個社が先 

あなたが人に興味を持つ、好きになる、恋人を探すときに「物静かで優しそうな人」をサーチしますか?普通は、誰かを好きになってしまって、良く良く考えてみると「物静かで優しそうだった」ってことに気づきますよね。

そう、順序が逆ですよね。業界が絞り切れないで困ってる人は、まず個社のビジネスモデルを、具体的な事業の中身をちゃんと見てみましょう。惹かれる会社が見つかれば、なぜ惹かれるのかを考えてみて、同じような要件を持つ会社が「業界」にあるのか、「バリューチェーン上」にいるのかを探して選択肢を広げましょう。


ポイント4. すべてはデザインから始まる 

ここからは一気に時間が流れます。早いよ~。だからこそ「いかに捨てられるか」が成否を分けます。やみくもにではなく、
きちんと計画を立てて着実に実行していくことが分かれ目です。70%でいいから、常に安定的にその力を発揮し続けて完走することを目指しましょう。 

そこでポイントとなるのが、「デザイン」すること。自分のキャリア仮説をデザインすること、そしてコミュニケーションのデザインをすること。恐らくこの2つが当面の最重要課題です。 

例えば、エントリーシート。まともな日本語、文章でなければ読んでもらえません。字数を詰めようと言葉を削ったら「ちょと変な」日本語になっちゃいました。この、「ちょっと変な」はあなたの都合。それをお客さん(面接官ね)に平気で提示しちゃうのは、飲食店でランチ待ってたら「ごめん、ピザ焦げちゃった。悪いけど食べてよ」って出されるようなもの。初めて入ったお店でそんなことされたら、さすがに二度ときませんよね?なんで店の都合で他の客に出すまともな料理を出さないんだ?って。同じことです。

一度書き上げたES、出す前に読み直せば誤字脱字に気づくし、なんだかおかしな表現があれば直せるでしょう。 

自分がやるべきことは徹底的にやる。手間を惜しまない。「時間がない」んじゃない。

「時間がない中でキチンと成果物を出すための、計画・行動の設計をキチンと立てる」ってことですね。